「ふるさとづくり'99」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

まちをおもしろくしよう
青森県名川町 無限会社ファンファン
 今から10年前、青年団活動の衰退は目に見え、解散か自然消滅かの憂き目の渦中にあった。これまでは、恒例の事業消化で目的が達成されていると錯覚していた。そこで全国の青年活動が活発な先進地四地区に出かけ学んだ。協議の結果、やらされていると言う意識を、自分たちがやるんだと言う方向に意識を変え、平成3年「無限会社ファンファン」(代表・楢山武浩さん、メンバー32人)を結成し、サンタクロース大作戦、名久井岳ナイトウォク、ログハウスの建設等、地域に根ざした活動を展開し、まちの活性化を図るために努力を続けている。


クリスマス大作戦

 新しく誕生した「ファンファン」は、(1)ながわをおもしろくしよう、(2)1人でできないことをやろう、(3)友だちいっぱいつくろう、を目的に活動を始め7年目を迎える。
 これまで、様々な活動に取り組んできた。その1つがクリスマス大作戦である。予め家庭より預かったプレゼントを、クリスマスの夜に、メンバーが、サンタクロース、トナカイ、雪だるま、クリスマスツリー、天使等に扮し、各家庭を訪問、子どもたちに手渡す、という活動で、子どもたちの目を丸くした驚きと嬉しそうな顔を見たさに、来年もやろうと続けている。
 また、ファンファン映画祭も定着してきた。名久井岳ナイトウォークは、夜の登山だが標高615メートルの小高い頂上から眺める夜景と、運が良いと見られる辺り1面のホタル観賞ができる絶景の場所である。さらに、婦人会のチャリテイ演芸会や地元吹奏楽団の演奏会等には裏方になって活躍している。


ログハウスの建設

 青年活動の先進地、福井県名田庄村を訪問した際、自分たちが自由に使える青年会館を見学した。それから、われわれにも活動の拠点となる城があったらと常々望んでいた。幸いなことに、平成9年度長寿社会づくりソフト事業で補助がある、世代間交流の拠点となる建物の建設が認められたのである。
 そして、ログハウスの建設を始めることになった。建築についてメンバーは皆素人ばかり、基礎工事から悪戦苦闘続きであった。建物は、地元設計士に見積りを願ったところ大幅な資金不足が判明した。そこで、協議の結果、不足資金は、町内を歩いて寄付を募り解決することにし、建築と資金班に分かれての活動となった。秋になって、ログ組み立ての日、子ども会・婦人会・老人クラブ・一般ボランティアの参加協力を得て、全員の手で一本一本丸太を積み上げた。同時にログまつりや上棟式を祝い1日中楽しんだ。
 資金不足や建築作業も時間の制約で工事は遅れ、冬になって屋根ができ内装も進んだ。春には、町内の温かい志で資金の目処がつき、今年5月10日「ほっとWood夢工房」と命名、建築に協力頂いた多くの方々が参加し盛大な完成式を行った。今後ここで夢が語られ、一つひとつ実現するものと思っている。