「ふるさとづくり'98」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

住民と連携で活力ある町づくり
宮城県仙台市 荒町商店街振興組合
 商店街の衰退を食い止め、住民と連携して活力ある町づくりを進めているのは荒町商店街(代表・出雲幸五郎さんメンバー130人)である。同振興組舎は、星空コンサートの開催、まちづくりプランの策定、街かど美術館の運営、高齢者への給食宅配、まちづくり基金の創設などの活動を展開し、地域コミュニティの再構築に取り組んでいる。


境内で星空コンサート

 毎年、夏に「仙台フィル」を招いて荒町毘沙門さんの境内で開催される星空コンサートは、平成8年で10周年記念となった。このコンサートには、世界的指揮者の外山雄三氏を迎えたこともあって、1200人が参加し、境内は超満員となった。子どもやゆかた姿の女性も多く、いまでは仙台の夏の風物詩となっている。コンサートの後の楽しみは、ふれあい広場で開かれるビアガーデンだ。地域のさまざまな人が音楽を肴(さかな)に夜遅くまで語り合う。その他、「びしゃもん市」「もちつき大会」「せつぶん祭」など、お金のかからないイベントが開かれる。いずれも商店街の利益を優先したものではない。


荒町まちづくり基金の創設

 「荒町サミット」は平成7年から地域の多様な団体や個人を横につなぎ、住民主導のまちづくりを進めていく場として毎年開催されている。昨年は「住みよい安全なまちづくり」をテーマにして、高齢者や子どもにやさしい町、災害時の対策、公園の整備等を討論し合った。
 このように同振興組合は地域コミュニティを形成していく大きな役割を担っている。