「ふるさとづくり'98」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

野の花たんぽぽでまちおこし
北海道鵡川町 むかわたんぽぽ研究所
たんぽぽ情報を全国に発信

 平成7年に生まれた「むかわたんぽぽ研究所」(代表・管原春己さんメンバー23人)は、町のシンボルとなった「たんぽぽ公園」の保全と整備、たんぽぽグッズの開発と販売、情報の発信、フェスティバルの開催など、楽しいまちおこし運動を展開している。
 鵡川町の一級河用である「鵡川」の河川敷には、毎年春が訪れると約10へクタールにわたって、たんぽぽが咲き乱れ、まるで黄色いジュータンを敷きつめたようになる。このたんぽぽ公園が同研究所の活動のフィールドになっている。
 世界中には、たんぽぽの仲間が約400種ある。中国では漢方薬に、ヨーロッパでは野菜として楽しまれている。同研究所では、たんぽぽの育成環境の調査や育成活動をはじめ、たんぽぽに関する絵本や詩集、薬草等のあらゆる図書・文献を収集し、「今たんぽぽが面自い」「たんぽぽブックレット」を発行するなど、たんぽぽ情報を全国に発信している。


たんぽぽグッズの開発と販売

 これまでにグッズの製作ではたんぽぽの葉や根を粉末使用したクッキー、根から作ったコーヒー、絵ハガキ、綿毛の装飾品、染め物等を開発し、販売にのりだしている。また、イメージキャラクターである「ポポちゃん」を作成し、このデザインを使った商品開発にも取り組んでいる。中でも、綿毛をまるごと瓶の中に納めた「夢たんぽぽ」は好評を得ている。
 たんぽぽの花言葉は「幸福を知らせる花」だ。同研究所は、たんぽぽの持つ「ゆとりとあかるさ」「健康さ」を鵡川町民のシンボルとして、地域の生活文化が豊かになるようなまちづくりを進めている。