「ふるさとづくり'97」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

我が家の茶の間は迎賓館
熊本県熊本市 国際文化交流を進める会
  「逢ってみなけりゃ分からない、その人、その国、その文化」-。外国人留学生の支援を大きな柱にとして活動を続けているのが、国際文化交流を進める会(代表・谷川政敏さん、メンバー123人、8団体)である。活動は、(1)在熊留学生に対する各種支援事業、(2)国際化相談窓口の運営、(3)テレホンサービスによる情報提供などであり、阪神大震災ではボランティア活動も行い、災害ボランティア活動も行っている。


20プランで留学生への支援活動

 欧州視察交流の経験者が中心となって、熊本を広く世界に紹介し、郷土の国際化を進めようと1978年に40人で「日仏文化交流を進める会」を結成。その後、一般市民を含めた広範な活動を展開するため1989年に事務所を設置し、会の名称を今日のものに変更した。
 同会は、20プランで留学生への支援活動を続けている。主な活動は、まず、「ヘルプイン熊本」という国際化相談窓口の設置である。1989年から、常駐の事務局スタッフを置き、在熊外国人留学生365人、在熊外国人5200人の生活全般にわたる悩みなどの相談に応じている。相談内容は、保証人、奨学金、人的差別、悩みなどである。一般市民からも相談を受けており、その件数は年間600件もある。


ふれあいの場も年2回開催

 在熊外国人留学生歓迎交流会は、来日間もない留学生とのふれあいの場として、市民を交え5月と10月に交流会を開いている。留学生が日本人に親しみが持てるか否かは、来日後数か月であるといわれている。それを考慮しての実施である。また、「○○ってどんな国?」は市民を対象に月1回セミナーを開催。留学生を講師として各国の生活習慣や文化の違いなどを学び合っている。
 さらに、情報提供テレホンサービスをしている。県民の6割がなんらかのボランティア活動への参加を考えているが、情報や活動の場がないという理由から参加を遠ざけている。1993年から県内での各種交流情報やボランティア活動などの予定をテレホンサービスで行っている。地域住民の視点で日常的な手づくり交流が、地域のなかで理解ざれ広がってきている。今日では、活動が評価ざれ教育委員会の特別講師や市町村からの国際化に関する各種相談を受けている。