「ふるさとづくり'96」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

心に潤いのあるまちづくりをめざして
鳥取県鳥取市 REVO501
 音楽のコンサートなどの芸術・文化活動を通じてまちを楽しく、そしてまちづくりをしている集団がある。REVO501(代表・山本大順さんメンバー12人)である。


文化活動で烏取のまちをおもしろくしよう

 自分たちが住んでいる鳥取のまちを楽しくしょう。そんな動機からREVO501は生まれた。メンバーは、音楽研究家や陶芸家などで、Uターンした若者が中心だ。REVOはラテン語で夢の意味。そして501はみんなが集うマンションの部屋番号から取った。
 この会のモットーは、自分たちが楽しみながら、やりたいことを思いっきりやること。まず、自分たちの表現可能なメディアを持とうと「ネスパ」という機関誌を発行した。自分の意見、コンサートの紹介、面白い店紹介、ふるさと提言、まちづくりアンケートなど自分たちがこだわっていることを表現した。その中で、鳥取という地方都市には、大都会にはない面白さがあるということを訴えた。雑誌の発行だけではない。地域について考える「集い」を行ったり、三味線による邦楽と洋楽バンドの混成コンサート、国際障害者年に因んでのチャリティコンサートの開催などのイベントも行ってきた。
 さらにメンバーは、各個人で環境問題をテーマにした演劇集団を主宰したり、音楽文化の交流のため「音楽鑑賞会」をするなど、文化・芸術活動を展開していった。


文化をまちづくりに生かす

 これらの活動を通じてみえてきたことは、ただ単にまちを楽しくするだけでなく、活気あふれるまちに、まちの活性化ということへの視点が移っていった。文化という視点でまちづくりを考えようと。そのため大阪などの文化施設・団体の状況調査や地元の文化施設の現状調査などを行い、文化施設の運営上の望ましいあり方などについて研究している。またまちづくりには人づくりということで「人づくり」にも取り組んでいる。
 同会は、大都市の亜流ではない地元の文化・芸術活動を行い、その中からまちづくりを展開している。