「ふるさとづくり'96」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

草の根国際交流
長野県三郷村 三郷村国際交流協会
 長野県南安曇野郡三郷村の「三郷村国際交流協会」(会長・務台久彦さん、個人会員107人・団体会員2)は、「住民主体とした幅広い分野における国際交流を推進する中で国際感覚豊かな人材を育成し、国際親善・国際平和の促進に寄与すること」を目指して93年に設立された。


村民の声で実現した国際交流

 三郷村では以前からホームステイの受け入れの他、外国人農業研修生の受け人れ、企業への外国人実習生や労働者の派遣、中学校の外国人英語講師招致や中学校の姉妹校提携など様々な国際交流の芽が生まれつつあった。
 そのような雰囲気の中、白らの村を自らの手でリフレッシュさせ、住んでいて良かったと実感できる村づくりの起爆剤を提案してもらおうと89年に実施した村内全戸アンケートで、国際交流に関するアイデアが村民から多く寄せられた。誰かから押しつけられたのではなく、村民からの声によって生まれたのが同会だった。
 その後、日本の文化を在住外国人に教えたり、逆に外国の風習を教わったりと日常生活の中での「国際交流」を続けてきた。また、平成6年度からはイギリス、スウェーデンとの文通による「ペンパル交流」や物資の援助としてペルーに洋服を送っている。これは日本語講座を受講していたペルー人との交流が発展して実現した活動だった。


心の豊かさを求めて

 同会は、様々な活動を通して草の根の国際交流を進める他に、長野県留学生交流推進協議会にも加入し、小さな村の小さな集団だけではできないことでも他団体との協力で、より大きな、そしてより充実した活動を進めている。
 今後はこれまでの活動を継続し発展させていくだけでなく、新たに海外派遣事業も行いながら、内なる国際化(国際意識を高めることや在住外国人との交流)から一歩進んだ活動をしていきたいとしている。心の豊かさを求めて−。