「ふるさとづくり2004」掲載 |
<集団の部>ふるさとづくり賞 振興奨励賞 |
小中学生の土曜体験プロジェクト“すかっ子セミナー” |
神奈川県横須賀市 すかっ子セミナー実行委員会 |
活動記録 (1)経緯 平成14年度から公立学校が週5日制になり、土曜日が休日になった子どもたちの受け皿として、市民活動団体に「日頃の活動を子どもたちの体験の場として提供しよう」と、呼びかけた。 □1年目(平成14年度)、呼びかけに応じた16市民団体で実行委員会を立ち上げ、1月〜4月まで数度の準備会を開催した。横須賀の子どもたちを対象にすることから“すかっ子セミナー”との名称も決まった。そして参加団体それぞれの得意分野を整理し、自然系3コース、国際理解、福祉、郷土史の6コースで参加募集を行なった。対象は小学校4年生から中学生。残念ながら各コースとも定員に満たなかったが各コース2〜10数名、合計約40名の参加があった。 □2年目、参加19市民団体で、自然系5コース、生活環境、国際理解、福祉、古典の9コースと充実し、昨年の実績が認められて横須賀市、市教育委員会、社会福祉協議会などの後援も得られた。また、募集にあたっては子どもたちの参加募集に加え、サポーターとして高校・大学生のボランティアの募集を行なった。参加者55名、サポーター4名。 □3年目(平成16年度)、参加19市民団体、自然系5コース、生活環境、国際理解、福祉、郷土史の9コース、参加者65名、サポーター6名。 (2)活動内容 昨年、平成15年度の活動内容について記す。平成16年度はさらに充実を期す。 □全体集会 ・オリエンテーション 平成15年5月10日(土)10時〜12時 横須賀市自然・人文博物館講座室 参加者…約100名(保護者を含む) ・子どもミーティング 平成15年8月23日(土)10時〜14時 横須賀市総合高校 参加者数…約60名 ・合同発表会・終了式 平成15年11月8日(土)10時〜12時 横須賀市自然・人文博物館講座室 参加者…約120名(保護者を含む) ・パネル展示 平成15年12月1日(月)〜27日(土) 横須賀市市民活動サポートセンター(汐入) □実施コース(平成15年度) □各コースの実施状況(表1) ・頻度…5月〜10月、毎月1回土曜日に実施 ・場所…横須賀市内または三浦半島
□実施プログラム(各コース1回抜粋)
成果 (1)学校枠、学年にとらわれない学び 自然系C、Eコースの参加者が中学生だった以外は、小学校2〜6年生だった。子どもたちは市内19小学校から参加していた。1日行動を共にすることにより学校枠を越えて親密になり、ふれあい・助け合い、談笑し、質疑を交わしていた。高学年は自然と低学年をいたわり、自分の知っていることを教えたり、一方、低学年の子どもは高学年を頼り、言うことに従うことなど自然に学んでいた。 (2)五感の養成 本やパソコンで学ぶのとは違い、「見る、聞く・聴く、臭い(匂い)をかぐ、味わう、触れる」を直に体験することで、本物を身につける。特に自然系の野外体験では、しばしば予定にないハプニングが起こり、それに気づき、観察・対処する術を身につけることができた。 (3)家庭でのコミュニケーション 子どもたちは家に帰って1日の出来事を活き活きと家族に報告する。「子どもが明るく、活発になった。お陰で家族のコミュニケーションがよくなった」と、複数の保護者から連絡を受けた。 (4)自主、自立性 9 8 7 6 5 4 3 2 1 古 典 自然系E 自然系D 自然系C 自然系B 自然系A 福 祉 国際理解 生活環境系 分 野 It’sあん しょう time! すかっ子ヨット・クラブ 横須賀の自然の海辺を歩く 三浦半島の活断層 自然体験 水と生きものたち 出会い・ふれあい 友だちたくさんつくろう! ゴミ・リサイクル探検 コース名 自分は自分で守り隊 NPO法人体験学習支援センター 横須賀「水と環境」研究会 三浦半島活断層調査会 三浦半島自然保護の会 水辺公園友の会 かながわ環境カウンセラー協議会 横須賀「水と環境」研究会 おおくすエコミュージアムの会 We Love 平作川 ワーカーズコレクティブキッズポケット たすけあい横須賀 「ディスコしようよ」実行委員会 アウシュビッツの会かながわ ガールスカウト神奈川67団 ゴミ・エコネットワーク かながわ環境カウンセラー協議会 津久井の自然を守る会 手作りおもちゃの会 おおくすエコミュージアムの会 担当団体 123 10 8 10 15 20 15 10 20 15 募集定員 8月の子どもミーティングでは「体験発表」を、11月の合同発表会ではみんなで発表作品をつくり、「調べたこと、感想など」を全員が一人ひとり発表する。回を重ねるごとに、目に見えて自主・自立性のある行動ができるようになる。 (5)異分野の市民団体の協働 市民団体が自主企画・運営する体験学習ということで新聞にも取り上げられ注目されている。それぞれ違った分野で活動している市民団体が「子ども体験学習」をキーワードにネットワークができ、地域内の交流・懇親にも役立っている。 |