「ふるさとづくり2001」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

健やかに育てかがみっ子
佐賀県唐津市 かがみ女性の会「ひまわり会」
 核家族化や少子化で家庭の暮らしも変化し、子どもたちの屋外遊びの減少や異年齢集団の交流も姿を消した中で、地域で子どもたちが伸び伸びと成長できる環境をと、「かがみ女性の会『ひまわり会』」(代表・野田旗子さん、メンバー数・15人)を発足。学校が休みとなる第2、第4土曜日を中心に活動を始めた。
 公民館を中心にメンバーを募り、平成10年に発足した会は、まず、組織固めや調査分析、研修などから取り組み始めた。アンケートによる地区小・中学生の意識調査では、1.子どもたちの7〜8割は堅実で健康的、2.「テレビゲーム」や「テレビ」で過ごす時間が多い、3.人や自然とのふれあいを求める子どもたち―といった今日の子ども像が浮かび上がった。


ふれあい体験楽しむ子どもたち

 子どもたちは、テレビゲームやテレビ漬けになりながらも、人とのふれあいも求めていた。また、テレビゲームなどは「面白い」と感じても、「楽しい」とは思っていなかった。アンケートで希望の多かった土曜日の行事では、広場で遊ぶがトップで、祭りや公民館・学校開放、アニメ上映と続いていた。
 平成11年度に入ると、第2土曜日を中心に、子どもたちの要望にも配慮して活動を開始した。アニメ上映や子どもクッキング、絵手紙教室、子どもトーク参加、紙すき葉書づくり、親子ソバ打ち教室、しめ縄づくり教室、読み聞かせ会、レクリエーション大会など、多彩な催しに子どもたちが集まった。
 アニメは、名作劇場やディズニーを中心に上映。毎回60〜90人が参加し、子どもクッキングは希望者が多く、2回に分けて実施するほどだった。ひとつの調理台を5人ほどの異年齢の子どもたちが囲み、上級生の指導と、互いに助け合って作業するところが素晴らしかった。絵手紙教室や紙すき葉書づくりなども、子どもたちの真剣な姿が印象に残った。レクリエーション大会では、子どもたちが目をキラキラ輝かせて遊びに熱中した。
 近年、少年を取り巻く様々な事件があとを絶たない中で、子ども同士の遊びも減り、人間関係に欠かせない体験の不足も原因のひとつにあげられている。「ひまわり会」は、そうした現在の社会が抱える問題にも、目を向けていくことにしている。