「ふるさとづくり2001」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

温泉を活かしたまちづくり
山口県山口市 湯田まちサポーターズ
 3年前、市が開催した「山口まちづくり達人養成塾」で、まちづくりの手法を学んだ市民有志は、行政や事業者任せでは町が寂れることを憂い、平成10年「湯田まちサポーターズ」(代表・岡田隆志さん、メンバー数・11人)を結成。「湯田温泉21世紀フォーラム」の運営サポートや「21世紀の湯田温泉を考える会」の中間報告に対し提案するなど、住民・事業者・行政のパートナーシップ構築が、湯田温泉の活性化には不可欠であるとの結論から、その役割を果たす活動を展開している。
 昨年は、市主催の市民参加型ワークショップ「湯田温泉21世紀フォーラム」の運営サポートを買って出た。このフォーラムは、昨夏4回にわたって開催。延べ200人の市民が参加、湯田温泉の活性化をテーマに、1回目は「湯田温泉について語り合う」。2回目は「湯田温泉のまちを歩いてみよう」と街を実際に歩いた。3回目の「湯田温泉の活性化戦略を考えよう」は、このフォーラムと同時進行の市研究会(21世紀の湯田温泉を考える会=行政・事業者・学識経験者で構成)が中間報告で提案した7つの活性化戦略を、市民の立場で考えた。
 4回目は、前回の議論を踏まえ、いきいきした祭り・住みよいまち・ふれあいある外湯づくり等の課題を提案した。
 このワークショップは、住民の思いを発信する場となり、アイデアを得、多くのファンができた等大きな成果をあげた。


市民・事業者・行政のパートナーシップ

 昨秋開催の、湯田温泉活性化シンポジウムでは、市民の目から見たまちづくりを提案。市の研究会「考える会」の最終報告に、市民フォーラムでの成果や提案が取り入れられた。
 一連の活動を通じ、現在湯田温泉に必要なことは、新しいハード等でなく、市民・事業者・行政のパートナーシップであることが分かった。そこでサポーターズは、この3者が有機的に結びつく役割を果たすために、従来、温泉旅館共同組合だけで実施していた「温泉まつり」に参画、フリーマーケット部門の担当や温泉グッズを展示した。ふるさとまつりでは、小学校PTA等のイベントに協力、住民とのパートナーシップを考えている。