「ふるさとづくり2001」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

新興団地のふるさとづくり
京都府精華町 精華町北ノ堂まちづくり協議会
 京都や大阪、奈良のベッドタウン・精華町北ノ堂地区も、団地開発以来25年が経過して、人口や年齢・世帯構成などを取ってみても大きく変化している。そうした変化に対応する地域づくりの必要から、自治会とは別に「精華町北ノ堂まちづくり協議会」(代表・山本晃さん、メンバー数・25人)を発足させた。
 290戸、約950人の住む北ノ堂地区で、町のまちづくり条例に呼応する形で平成4年4月に、北ノ堂まちづくり協議会を組織した。手始めに取り組んだのは、地区の状況を把握するため、役員全員で精華町内の現地視察、町役場の幹部たちとの懇談、まちづくりの専門家による講演会などの開催だ。


環境整備やイベントなどで交流深まる

 協議会発足以来、今日までに目に見える形で、数々の成果をあげてきた。 まず、地区西側の幹線道路にガードレール(歩道)、児童公園に少年たちのシンナー遊びのたまり場などにならないよう街灯をそれぞれ設置し、各家庭の夜間における門灯点灯呼び掛け運動を実施。用水路に防護柵を設け、排水側溝を整備した。夏祭りもより活動的になり、クリーンリサイクルへも積極的に参加した。花いっぱい運動で花壇を作り、故郷のしきたりを地区内に呼び起こす「左義長」を始めて、人々のふれあいを深める地区交流活動も盛んになった。
 また、まちづくり講演会や現地視察などを実施したり、各種研修会にも参加し、地区内の迷惑駐車追放の啓発、まちづくりニュースなども発行してきた。
 協議会のメンバーは、活動を通して地域が明らかに変化してきたことを実感している。これまでは「隣は何をする人ぞ」的な人間関係が、今では住民同士気軽に挨拶が交わせるようになっている。また、中には交流事業がきっかけで、グループ旅行を楽しむケースまで生まれてきた。
 地域を離れたかつての住民も北ノ堂地区の活発なイベントに触発されて、子ども連れで参加する姿を見かけるたびにメンバーは喜びを覚える。“ふるさと・夢・ハート”マイ・タウン北ノ堂に一歩近づいたと思うからだ。それだけに、都市問題や環境問題への今後の一層の取り組みに意欲を燃やしている。