「ふるさとづくり'01」掲載
<集団の部>ふるさとづくり賞 振興奨励賞

タウン誌づくりは人づくり・まちづくり
千葉県鎌ヶ谷市 Cityかまがや編集室
 昭和61年、市公民館主催の「地域情報誌づくり講座」を受講した、当時の15人がタウン誌の創刊に取り組んだ。
 それから、15年、年4回の季刊タウン誌「Cityかまがや」は、58号を数える。
 編集員は、全員ボランティアである。足で歩き、人と語らい、街の出来ごとを取材、歴史・文化・人物などきめ細かな情報で分かりやすいとの評判で、視覚障害者にも朗読グループが、テープに収め届けている。
 本づくりの他に、数々のイベントも実施、市制20周年記念行事では、「創作劇おしゃれな縄文人」を製作、上演、地域文化の振興に貢献している。


講習会から生まれたミニコミ誌

 公民館での「地域情報誌づくり講座」は、ミニコミ誌づくりの基礎知識から取材の仕方や文章の書き方、写真・広告の取り方にいたるまで、実際に発刊できる学習内容で、全8回16時間に及んだ。
 講座終了後、タウン誌発刊に参加した15人は、まず、手分けして広告取りに街中を走り回った。タウン誌が何たるかの説明から始めて、大変な思いをしながらも、約100万円の目途がつき、昭和62年1月15日に創刊を迎えることができたのである。
 鎌ケ谷を好きになりたい、そのためには鎌ケ谷を知ることだ、として始めたタウン誌づくりは、今年15周年を迎えた。
 鎌ケ谷は、大した文化もなく、歴史教科書にあるような特別な事件も、人物も輩出していない、でもどんな人間にも歴史がある。
 大したものがなければ、大したものを作っていこう、文化がなければ作っていこう。
 「Cityかまがや」は、鎌ケ谷市を代表する文化だよ…などとつぶやきながら、誰かインタビューする人いないかなあーと、メンバーの1人が締め切りを前に唸っている。
 毎日小さな発見をしながら、それを少しづつ積み重ね、この街に住む人を掘り起こし紹介する事で、まちづくりの一環になっていくのではないかと思っている。
 15年間、賛助広告会社(80%が創刊当初よりの協力で感謝でいっぱい)はタウン誌編集活動を理解し、鎌ケ谷の街のためにと応援してくれ、心強い味方である。
 また、単に情報を発信するだけでなく、自らイベントを行う中で、より深く人と関わりあえるチャンスを作っている。
 「まちづくりは人づくり」、人と人のかけ橋になる役割を果たすため、みんなの励ましを糧に、さらなる飛躍を目指し努力している。
 現在、タウン誌は、A5版36ページで、1回、10000部の発行である。内容は、鎌ケ谷の自然・歴史・文化・施設・人物などの掘り起こし、再発見に関する記事、さらに生活情報、インタビュー、仲間たち、地元出身者エッセー、市内のイベントの取材記事や出来事などを掲載している。


多彩なイベントの開催

 一方、色々なイベントを実施し、人との出会いや関わり合いを大切にしている。
 それは、取材で出会った人々や賛助広告会社などの協力で、公民館を借りての講習会・講座あるいは教室の開催で、講習費無料、材料費のみの負担で実施している。
 例えば、講習会は、ケーキやパンづくり・中華料理・房総祭り寿司・おいしい梨の見分け方など。講座は、本をつくろう・ぬいぐるみづくりなど。教室は、夏休み工作・墨絵年賀状などである。
 その他、市内外の公民館主催の講座に、講師として招かれ、「タウン情報誌による街づくり」等をテーマに指導・講演を行っている。
 また、タウン誌発行当初から、生音楽を取り入れた記念行事を考え開催してきた。
 創刊記念では、「Cityかまがやオンス テージ」と題し、市民参加で、民謡・ロックコンサート・カラオケ・伝統芸能を開催。
 3周年記念は、地元渡辺一史さんのピアノ演奏会と懇親会、大抽選会を開催。
 5周年記念は、地元の音楽家佐藤光代さんによる童謡と懇親会を開催。
 10周年記念誌発行と記念式と感謝の集いは、ジャズライブと懇親会、大抽選会を開催。
 50号記念感謝の集いは、新谷のり子さんの歌と懇親会、大抽選会を開催した。
 タウン誌発行5年目の年、市制20周年記念事業に応募、入選。市内中沢貝塚取材での感動をもとに「創作劇おしゃれな縄文人」を製作、91年9月29日に上演した。観客数2000人、公募の4歳から78歳の200人の市民が出演及び裏方とし参加し、市長もムラオサ役で出演、市内に「おしゃれな縄文」人旋風を巻き起こした。
 報道関係の取材も相次ぎ、まちおこしイベントとして掲載された。上演写真は「鎌ケ谷市史」に掲載され、記念事業の中で最も地域文化の振興に貢献したと評価を得た。
 市民1人の力は小さいけれど、集まれば大きな力になることを実感している。