「ふるさとづくり'01」掲載
<企業の部>ふるさとづくり賞 振興奨励賞

アクティブガイドの作成による社会貢献
熊本県熊本市 ホープ印刷株式会社
 当事業所は、熊本市の東北部に位置し、九州高速道路熊本インター近くで、東に阿蘇山、西に雲仙を仰ぎ、近くに市の中央を流れる一級河川である白川の近くにある。
 創設は、昭和52年(1977年)障害を持った人たちが働きたくても働かれない、この課題を何とかしたいと考え、働く場を提供するという理念で「共同作業所ホープ印刷」として発足した。
 当初は、3人でスタート、以来20数余年の歳月が経ち、社員も50名を越すようになり、平成9年度(1997年)には、知的障害者ための福祉工場「サンシャインワークス」を開設し、また、本業の印刷業でも職員の真摯な取り組みによって、県下十指に入る規模にまで成長している。


活動のねらい

 最近時代の変遷とともに、情報化時代を迎え、地域社会も男女共同参画社会とか、健常者とか障害を持った人と分け隔てることなく、共生社会の構築が求められてる。
 しかし、障害を持った人たちが気軽に外出することが直ちにすべてできるかというと、行政等で改善されつつはあるものの、道路の段差やトイレの問題等、困難な点も見受けられる。
 このようなことから、事業所の基本理念でもある、障害を持った人たちが気軽に地域社会に参加できるように、公共の施設を中心に関係機関と協力して「アクティブガイド」の作成に取り組んだ。


活動の実際(概要)

(1)「アクティブガイド」の作成にあたって、まず、当社の社員で実際に車椅子を使用している者が、県下各市町村行政の協力を得ながら、公共施設を中心に取材(調査)活動に取り組み、調査をするなかで、なかには表示があっても、閉鎖されているもの、或いは段差があって使用できない問題点も見受けた。このような綿密な取材を通して、挿入したり削除したりしながら、注意書きを入れて作成いたしました。ただ、発行から1年を経過すると新たな建物ができたり、最新の情報をどう把握し作成するかなど、新たな課題もでてきた。
 しかし、毎年作成するにしても、経費の問題等大きな課題であり、現在みんなで知恵を出し合いより良い方策を検討している。

(2)情報化IT時代を迎え、デジタル化の波が急速に進み、当事業所も他社に先駆けてデジタル部門の会社「サナドゥ」を発足させた。
 そこで、初めての取り組みとして車椅子ガイドを「CD―ROM」化して販売することにして、関係機関を通じて、県下各地に協力依頼を願っている。製作に当たっては、従来のものより、さらに使いやすさと正確さを求めて、県下各地域に手分けして取材し、撮影からすべて一からやり直し、正確さを追求した。
 CD―ROM化のメリットとして、まず、CD―ROM化することにより、ホームページを利用する人への情報の発信や交流の場を提供し、地域及び全国的なネットワークづくりへの一環となること。それに対してデメリットは、機器がなければ使用できない等の問題である。
 ガイドマップとともに併用して使用することが、より効率をたかめることになると思う。

(3)このほか、事業所内の環境美化運動(花いっぱい、清掃活動〉や地域のボランティア活動にも参加し、地域住民との交流活動にも努めている。
 また、異事業所間で組織している「県明るい職場づくり運動連絡会」にも参加し、職員研修、奉仕活動、親睦交流等、年間計画に沿って実践し、職員の意識向上にも努めている。


成果と今後の課題

(1)昨年は、障害者雇用に貢献があったとのことで労働大臣賞を受賞いただいた。
 これも、日頃から障害を持った人の雇用は勿論、障害者の人達が気軽に地域社会に貢献できる啓発活動を地道に推進できていることにあると考える。
(2)「アクティブガイド」を県下各地に配布した結果、関係者から温かい支援をいただき、心強く感じている。今後も、地域や障害を持った人のニーズにあったマップ作りに貢献していきたい。
(3)課題として、すべて無償で配布することには、経費の面で限界もあることを痛感しているが、行政や関係機関等の支援を受けながら経費の節減に努め、期待に応えたいと思っている。また、今後共、地域の身近な課題に目を向け、すべての人が暮らしやすい環境、ユニバーサルデザイン的な考えをもった施設や教育啓発の面でも一企業として、豊かな地域づくりに貢献していきたい。