「あしたのまち・くらしづくり2015」掲載 |
あしたのまち・くらしづくり活動賞 振興奨励賞 |
元気高齢者による生活支援活動の充実・進化 |
大阪府寝屋川市 特定非営利活動法人寝屋川あいの会 |
□活動の目的 寝屋川市の地域住民同士が相互に助け合い、高齢者・子育て・コミュニティ及びまちづくり支援等を、地域通貨を活用した「謝礼ボランティア」で継続して行うことにより、思いやりの精神(こころ)で「ともに支え合う心暖まる地域社会の実現」を目的としています。 活動エリアの寝屋川市は大阪府の北河内地区のベッドタウンで人口約24万人、大都市周辺都市の特徴である急激な人口増により、市民相互の助け合いが希薄化しています。 ご恩返しの思いのある元気な高齢者や地域の心優しい中高年の主婦層が集い、「出あい ふれあい 助けあい」の「互助」の心で「絆」を深め、住民が主体となって行政との協働を図り、一つひとつの支援を大切に活動を継続し、15年目を迎えています。 □活動内容 2001年4月から現在までの活動 ①高齢者支援(心のケアが主体)、②子育て支援、③まちづくり支援を中心に活動を行い、活動会員はスタート(2001年4月14人⇒初年度71人から2014年には108人となり、年間活動時間は2001年1050時間から2014年には約2万3000時間と約20倍超にも広がっています。 また、地域通貨の活用により、商店街の活性化に繋がり、大阪元気コミュニティ創造特区に認定され、2014年度には543万円と全国ナンバーワンの発行額となっています。 更に、在宅支援等のアウトリーチ型の上記支援とは別に、ふれあい交流活動として「居場所サロン」の展開では、高齢者等のパソコン教室など「高齢者の活力化」にも注力し、活動する人の生きがいづくり、地域を愛し何か人助けをしたいと思っている人たちの「集いの場」として活かされています。 行政との協働事業として、寝屋川市との「軽度生活援助事業」、「街かどデイハウス事業」、「駅前自転車放置防止事業」、「市民会館指定管理者事業」、「市民活動センター事業」、大阪府との「社会起業家育成支援事業」などを推進し、大阪府内・寝屋川市内でのNPO活動の先駆的事例としてご紹介いただいています。 活動会員及び活動時間の推移 活動会員(単位:人) 活動時間(単位:時間)
2009年5月から「寝屋川高齢者サポートセンター」を設立 介護保険制度(2000年施行)で対応できない介護保険外の生活支援があり、対象とならない人(自立と認められる人)を対象に、急激な人口増によってベッドタウン化したことで核家族化が進み、近所同士の助け合いが希薄化し、そのため人のつながりや関係づくりを中心とした生活支援(心のケア)を自立の人を中心に支援活動を開始しましたが、介護保険制度の経過と共に介護保険制度で対応できない生活支援が介護活動の中で大きな負担となり、人材確保難の介護事業者の課題となってきました。そのために地域の福祉関係組織が集い、地域住民が一体となってネットワークを組織化、高齢者への生活支援システム(仕組み)をつくり、「寝屋川高齢者サポートセンター」を創設しました。 2009年の支援依頼件数は、年間71件でしたが、毎年倍増し、6年目の2014年には年間2576件(約7500時間)の支援依頼があり、高齢者のニーズに対して適切且つスピーディーに対応していることが、地域住民から大変喜ばれています。 2013年11月にNHKテレビ「新・ルソンの壺」(関西地区)で、「シルバーパワーで助け合い~高齢者の生活支援ビジネス~」としてご紹介いただき、多くの方々のお問い合わせ、取材、出前報告などを受けました。その反響に驚いています。 2015年4月より順次スタートし2017年4月から全国展開される「要支援者への生活支援サービス(訪問介護・通所介護)の市町村移管」は、寝屋川あいの会が2001年から推進している「ふれあい交流サロン」や「謝礼ボランティアによる在宅生活支援活動」、2009年から地域一体の助け合い活動「寝屋川高齢者サポートセンター」の支援活動が、その先駆的事業として評価されています。 事業規模の推移 事業規模(単位:万円)
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